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成年後見人 報酬、生活保護を受けている場合は?

生活保護受給者などの低所得者は後見人報酬の工面ができず、実質的に成年後見制度の利用が困難になる可能性があります。
そのような事態の発生を減少させるため、地方自治体や公益法人などが成年後見制度利用のための助成制度を設けています。

地方自治体による後見人報酬の助成

地方自治体では独自に後見人報酬の助成を行っています。
例えば、東京都新宿区は以下のような内容で助成を行っています。

東京都新宿区の後見人等報酬助成制度

・助成を受けるための条件
以下の(1)~(6)のすべての要件を満たしていること。

(1)被後見人等(以下「本人」)が新宿区内に住所を有していること、又は次のいずれかに該当すること。
[1]区が行う介護保険の被保険者であって、介護保険法(平成9年法律第123号)による
住所地特例を受けていること。
[2]区の老人福祉法(昭和38年法律第133号)による入所措置を受けていること。
[3]区から障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号)
による介護給付費等の支給決定を受けていて、同法による居住地特例を受けていること。
[4]区の知的障害者福祉法(昭和35年法律第37号)による入所措置を受けていること。
[5]区の生活保護法(昭和25年法律第144号)による保護を受けていること。
(2)本人が生活保護法(昭和25年法律第144号)による保護を受けていること、又は区市町村民税が非課税であること。
(3)本人名義の預貯金等の残高が60万円以内であること。
(4)即時に現金化可能な本人名義の宅地など資産を有していないこと。
(5)平成27年4月1日以降に後見人等が報酬付与の申立てをしていること。
(6)後見人等が四親等以内の親族ではないこと。

・申請できる者
本人またはその成年後見人、保佐人、補助人

・助成対象となる経費
助成対象となる経費は、家庭裁判所が決定した報酬額のうち、以下を限度とした費用。
1回につき12か月分まで助成を受けることが可能。
ただし、後見人等の選任初年については、その限りでない。

(1)本人が特別養護老人ホーム等の施設入所者の場合 :月額18,000円以内
(2)上記以外の場合(本人が在宅者等):月額28,000円以内

公益信託 成年後見助成基金

成年後見制度を低所得者でも利用できる制度とするために、公益財団法人成年後見センター・リーガルサポートが委託者となり設置した基金です。

リーガルサポートの呼びかけにより、全国の司法書士その他様々な協力者の寄付によって成り立っています。

成年後見助成基金による助成を受けるには、経済的理由等で利用が困難である必要はありますが、「成年後見制度利用支援事業」と異なり、介護サービスの利用や市町村長の申立を前提とはしていない点が特徴です。

民事法律扶助

日本司法支援センター(法テラス)との契約によって、後見等開始等の申立実費や司法書士・弁護士への報酬の扶助を受けることができます。

「扶助」というとわかりにくいですが、こちらは上記の各助成制度とは異なり、法テラスが「負担」するわけではなく、あくまでも「立て替え」をし、利用者が少額を分割で支払っていくことになります。

また、この制度は後見人に支払う報酬の扶助は受けられないので注意が必要です。
(扶助が受けられるのは申立手続を専門家(弁護士・司法書士)に依頼した際に発生する専門家に支払う報酬です。)

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